こんにちは。芸術専門学群3年の遠藤花恋です。
今回私は北条を歩いていて見つけたランドスケープとして、「iriai Tempo」と「万屋巡堂」について紹介します。
「iriai Tempo」は築100年の古民家を改装して開かれたワーキングスペース兼たまり場です。また、筑波山麓の物産品や工芸作品の展示販売が行われています。古民家を利用しているということで、周りの建物との連続性が取られていました。
そんな「iriai Tempo」の建物内を抜けると、お庭と新たに建物が見えてきます。「iriai Tempo」は母家、「万屋巡堂」は茶室であったと考えられそうです。お庭は安土桃山時代に見られた茶庭なのでしょう。面積はそれほど広くなく、こじんまりとしながらも池や岩、多種の植物によって落ち着きの感じられる空間でした。
お庭を眺めていると、お店の方が顔を出してこんにちはと優しく声をかけてくださいました。
茶室と見られる建物は「iriai Tempo」と同じく瓦作りで北条の地に馴染んでおり、店内は床から壁まで木の内装でできていました。こんなしっかりした作りの茶室もあったのでしょうか。それともともと茶室のあったところにこの建物が立てられたのでしょうか。疑問に思いつつ、靴を剥いで裸足で上がらせていただきました。暑い中、来てくれてありがとうということで、水出しのお茶を一杯いただきました。
「万屋巡堂」はチャレンジショップにより、9月までに期間限定で、ここでお店を開いているとのことでした。無添加、無農薬やオーガニックの体に優しい食材の生産者の方が作る加工品を扱っているお店でした。
店主の方にどのようなきっかけで、このような商品に興味を持ったのかお聞きしたところ、
「芸術系の大学在学中、環境問題に対しての課題が出された際に、パーマカルチャーという本を読み、そこから環境問題へ興味を持つようになった。新卒では周りと同じ流れに合わせて広告代理店に就職したものの、自分が大量生産大量消費に加担してしまっているのではないかと感じ、仕事をやめた。そこから環境や健康に良いものを人々に届けたいと考え、『ポム・ド・テール』という農薬や堆肥を使用しない、自然栽培で育てられたお野菜を主に取り扱う宅配、卸売販売店を開業した。」という素敵なお話を伺うことができました。
また、この地を選んだ理由をお聞きしたところ、
「もともと栄の商店街に魅力を感じていて、どこかが空き次第お店を開きたいと考えていた。そんな時、このチャレンジショップのことを知り、北条の商店街にも栄の商店街に重なる魅力を感じ、この地を選んだ」ということでした。
商品の説明も愛を込めてお話ししてくださり、実際に私もいくつか購入しました。
一人暮らしで自炊をしているという話をしたところ、お勧めしていただいたのはこの2点でした。左側の塩漬けケッパーは花の蕾を塩漬けして少し発酵させた調味料ということでした。マヨネーズのような旨味がするので、マヨネーズに置き換えて使うことができ、ダイエットに良いとお聞きして思わず買ってしまいました。切ったトマトに和えたり、ご飯と一緒に炊いたりと様々な使い方ができるそうです。
右のバジルペーストは収穫直後にペーストにしているため、香りが飛ぶことなく、他のペースト系の商品とは全く異なっているそうです。このペーストは茹でたお肉や野菜、パスタに絡めたり、オリーブオイルと混ぜてドレッシングを手作りしたりするのがおすすめとのことでした。バジル以外にも青じそやニンニクのペーストがありました。
夏に帰省した際のお土産としてお勧めしていただいたのはこちらのお茶と和紅茶です。軽く日持ちもするため、手土産やお土産にぴったりです。他にも選びきれないほどに種類があったのですが、お店に入った際にもいただいた定番の番茶と、お茶の花の香りがするという煎茶、個人的に私の姉が好きそうだと思ったレモンの和紅茶を選びました。それぞれのパッケージにイラストが描かれているのですが、こちらは生産者の方が描かれているそうです。商品に対する愛がひしひしと伝わってきます。
実際に商品を紹介していただき、購入してみて、オーガニックの食品は意外にも、日持ちすること、それほど高価でないことが分かりました。これからもパッケージの裏を気にしてみたり、このようなセレクトショップに足を運んだりして、魅力的な食品を見つけていきたいと感じました。
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