栄地区の長屋門
こんにちは。筑波大学芸術学群の酒井蔵人です。
4月に行われた「つくばR8ロゲイニング in 栄」にて栄地区を散策した際に、長屋門という日本の伝統的な形式の門を目にすることが多々ありました。本記事では、そんな長屋門についてご紹介させて頂きたいと思います。
長屋門(ながやもん)とは、門の扉の両側に部屋が連なっている形式の門を指し、その多くは江戸時代に建てられました。その時代の大名は、屋敷の周囲に長屋を建てて家臣などを住まわせており、その一部に門を開き、一棟としたものが長屋門の始まりで、あたかも長屋の中に門がある様に見えたことからこの名前がついたそうです。
長屋門はその後、上流武士の住宅の表門の形式として広く利用される様になっていったそうです。武家屋敷の長屋門では、門の両側部分に門番の部屋などが置かれ、家臣や使用人などの住居として利用されました。また、裕福な農家や庄屋でも長屋門は作られる様になり、その際には、門の両側の部分は使用人の住居としてだけではなく、納屋や作業場所などとしても利用されたそうです。
こちらは栄にドライブで訪れた際に、金田池近くで発見した長屋門です。木にかかってしまって分かりにくいですが、向かって門の右手部分には門と同じくらいの高さの長屋が、左手部分には少し背の高い部屋が見えました。当日は門が開いており、外側から中を伺うこともできましたが、コロナウイルスのこともあり、地元の方に直接お話を聞くことは出来ませんでした。しかし、外から見るだけでもその古さが伝わってきて、大事に手入れされている事がよくわかりました。
こちらの長屋門は、栄地区の中でも、南の方にある住居などが多い地域にて発見したものです。路地に沿うように門と長屋が建てられていたのですが、その路地が始まる部分から終わる部分まで全てが門と長屋になっているとても長さのある長屋門でした。
4月に行われた、「つくばR8ロゲイニング in 栄」の開催場所として市が開かれた伝統的な農家さんのご家庭でも長屋門が見られましたが、そちらはそこまで全長が長くはないものの、上の写真ないの長屋門よりも高さがありました。同じ地区の同じ形式の門にもここまで外見において大きな違いがあるのだと驚きました。
また、このような門に宿泊する「もん泊」というプロジェクトの計画が栄地区と筑波大学との間で進められているようです。長屋門のような伝統的な建造物は、意地や管理がとても大変だそうです。それらの負担を減らし、歴史的建造物を維持し、継承していくためにも、長屋門などを有効的に活用するプロジェクトが進められているようです。
皆さんも栄地区に訪れた際には、田園風景や山々を拝むだけでなく、長屋門のような歴史的建造物に触れてみるのはいかがでしょうか。
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