こんにちは。芸術専門学群2年の福田瑠華です。
つくば市の栄に行ってきた際に見つけた、不思議な憩いの場を皆さんに紹介しようと思います。
さて、この憩いの場を見つけるまでには過酷な道のりがありました。
この日は大変暑く、ニュースでも特に警戒が促されるような気温。湿度も高く途中何度も倒れそうになりながら必死に自転車を漕いで20分ほどして栄地域に入りました。20分とは思えなくなるほど辛い道のりの先に私はある建物を見つけました。
一見立派なお家だなぁと通り過ぎてしまいそうな建物。実は地元の方々の『憩いの場』だったんです。
私は惹き付けられるかのように自然と門をくぐって行きました。
こちらの門をくぐった先にあるのはイタリアンレストラン『藤右ェ門』、ベーカリーカフェ『蔵日和』、わらび餅ドリンクを扱う『とろり天使のわらび餅』。なんとウエディング式場にもなっています。
これらのお店は全て元々古民家であり、それを改装することによって誕生したのだそうです。
ウェブサイトにはコンセプトも掲載されていました。それは『一食一会』。長い人生のほんの一、二時間。一食のあいだの短いお付き合いではございますが、一歩、足を踏み入れた瞬間からお見送りするまで、その全てを、お客様の感動のために。料理だけでなく特別な空間とおもてなしで記憶に残る、特別な時間をご提供します。とのことでした。
フラフラした足取りで門をくぐって行くとスタッフの方が日傘を貸し出してくれました。暑さで荒んでいた心が浄化されたような気分でした。とても優しいですね。
その後パッと目に入ったベーカリーカフェ『蔵日和』に入り、お昼ご飯に。お店の方にお話を伺うとこちらのメープルメロンパンはつくばパンコンテストで優勝した実績のある人気商品のようです。せっかく紹介していただいたのでこちらを頂くことに。
ふわっと甘い内側と、カリカリでメープルの風味がしっかりしている外側がお互いを引き立て合うとても美味しいパンでした。テラスでいただいたのですが、自由に飲んで良い冷たい麦茶があるなど細かな配慮が施されていました。テラスから見える美しい日本庭園に心が満たされる空間で、親子連れの方が多く来店していました。
ここで気づいたのですが、お店に行く道中では人を見かけなかったのに門の中には人が沢山います。親子連れから学生たち、お一人で来ている方など様々です。ここは色んな年代の方に愛される癒しの場になっているようです。古民家だった頃から今に至るまで人々を見守り続けている暖かい空間なんですね。
次に訪れたこの建物。橋がかかっていていかにも『和』を感じますがここはなんとわらび餅屋さん『とろり天使のわらび餅』です。わらび餅ドリンクが人気のお店のようです。
こちらには特に若い方やカップルなどが多く来店していました。
ひんやりと涼しい室内にゆったり話せるスペースもあり、のんびりと話しながら涼むことができる空間です。
わらび餅ドリンクをいただきましたが、喉越しの良いわらび餅は飽きることがなくすぐに飲み干してしまいました。程よい甘みと全身が涼しく心地よい体温になっていく感覚はこの酷暑には最高な体験でした。
暑い日、甘いものが好きな方には最高のお店です。
また、今回は行くことができませんでしたがこちらの遊食伊太利庵『藤右ェ門』ではイタリアンのコース料理を楽しむことが出来ます。大人の方が多くご来店していました。
こちらでは記念日やお誕生日向けのコース・お顔合わせ、結納用のコースなども用意されているようです。人々の特別な時間に寄り添う素敵なお店ですね。
このお店『藤右ェ門』のオーナーである広田さんは「妥協のない、お一人お一人に向けた1分の1の料理を!」という想いで古民家に出会い、数年をかけて交渉を重ねた末開店に至ったといいます。
それだけのこともあり、お店には様々なこだわりが感じられます。ぜひ読者の皆様には実際に見ていただきたいです。
田畑と住宅地の町の中に現れた古民家を再利用したお店。古民家を再利用することにより時間経過とともに文化も建物自体も成熟し、遺産としての一面を強く見せていました。
自然豊かな栄という地をより深く理解し、人々のコミュニケーションを生み出すことで街づくりに繋げていく…様々な人々が惹かれて集まってくるこの場所にはそんな役割があるのかもしれません。
そして、夏にはこの日本の酷暑を越えるため、暑さによって荒んだ人々の心を癒すためにこの場所は存在し続けるのだろうと思います。
古民家として生活を支えていた頃とは違う形で、今も季節に合わせて人々の生活を豊かにし続けているんですね。
次は栄の地で見かけた神社についてお伝えしていきます。
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