こんにちは、筑波大学人文学類の杉山常盤です。
栄の方が作ってくださった見所マップを見ながら調査していたところ、「長屋門住宅のもん泊」と気になるポイントがあったので、調査に行ってみました。
長屋門とは、下の写真のような門のことで、桜川沿いの地域に多く見られるそうです。
今回伺った長屋門住宅は、江戸時代に名主をしていたお宅で、この門も江戸時代の中期から後期頃に建てられたとのことでした。歴史好きにはたまりません。
内側から見ると、門の左右は部屋のようなスペースになっていて、確かに"長屋"のような感じがしました。
また、住宅全体としては庭、母屋、作業小屋を門が囲むといった形で筑波周辺の古いお家の典型的な作りになっています。
お宅の方に「もん泊が気になって来たのですが…」と伺ってみたところ、実は現在、筑波大学の先生等と協力しながら、長屋門住宅の活用についての計画を練っており、その計画の1つがもん泊ということを教えていただけました。
民宿、ではなくて門に泊まる「もん泊」ということで、門のスペースは母屋と距離があり、宿泊施設としての利用に適しているそうです。
確かに、時代物の朝ドラでも撮れそうな雰囲気があります。なにより、門に泊まるというのが秘密基地みたいでわくわくしますね!
また、長屋門住宅の利用を考えるのはこういった伝統的な建物の維持の負担を考慮したためでもあることも教えていただけました。
今回伺ったお宅は、長屋門だけでなく、明治時代の母屋、大正時代の離れ等歴史的な建物が多く、お庭もあるので維持・管理が大変で、これらを継承していくためにも活用の道を探っているそうです。
古民家を改築したカフェなども最近人気がありますが、やはりこのどことなく和む雰囲気が魅力の1つになるのかなと感じました。
また、同じ大学に通っているのにこういう素敵なプロジェクトがあることを知らなかったので、さらに調査して、栄や筑波のことをもっと知りたいと思いました。
皆さんもぜひ、栄を訪ねた際には長屋門にも注目してみてください。
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